目と紫外線
紫外線は、暑さのピークよりも少し早く、5月~8月に最高となります。紫外線はA波、B波、C波に分類され、地上に届いて人体に影響を与えるのはA波、B波です。A波は比較的エネルギーは弱いのですが、オゾン層に吸収されないため多くが地表に到達し、照射量が多くなり、B波の作用を増強することが知られています。B波はA波の100~1,000倍のエネルギーを持っていますが、地表には3%しか到達しません。ですから、紫外線の影響から目を守るためには、A波、B波共にカットすることが必要となります。紫外線は、目にも悪い影響を与えています。
紫外線が原因とされる目の病気
白内障
白内障は、目のピント合わせ用のレンズである水晶体が不透明化し、視力の低下する疾患です。老化が主な原因とされていましたが、近年、紫外線の影響も懸念されるようになりました。ゆきめ(光誘発性角膜炎)
スキー場などで、雪に反射した強い紫外線に目がさらされることになり、目の表面の細胞が壊死状態になる疾患です。強い痛みで目が開けられなくなります。翼状片
結膜(白目)の組織が、角膜(黒目)に三角形に伸びてくる疾患です。乱視や視力低下を引き起し、手術で除去しなければならなくなります。紫外線照射量の多い地域に住んでいる人に多くみられます。目を紫外線から守るには
紫外線の強い日は、つばの広い帽子や眼鏡で目を守ることが大切です。色つきのサングラスで紫外線から目を守れると考えている人が多いのですが、単なる色つきのサングラスでは紫外線を通してしまいます。色の濃淡にかかわらず、必ずUVカット機能のついているものを選んで下さい。また、紫外線の量は春先でもかなり多いので、暑くならないからといって油断しないで下さい。曇りでも晴れのときの6割の紫外線があります。雨のときには、2割ぐらいになりますので、あまり気にしないでいいでしょう。
コンタクトレンズはUVカット機能があるの?
コンタクトレンズによりますが、UVカット機能はかなりあります。たとえば、ジョンソン&ジョンソンのアキュビューシリーズのコンタクトレンズですと、紫外線B波の97%、紫外線A波の81%をカットします。なかでも、「ワンデーアキュビューオアシス」「アキュビューオアシス」は、紫外線B波の99%、A波の96%をカットします。また、メニコンのハードコンタクトレンズ「メニコンZ」や「ティニュー」は紫外線B波A波の95%以上をカットします。紫外線の増えるこれからの季節には、つばの広い帽子、UVカットサングラスにUVカットコンタクトレンズというのも1つの選択でしょう。