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アレルギー性結膜炎の話

アレルギーって何?

スギ花粉に代表されるように、近年、アレルギーに悩まされるひとが増えています。では、アレルギーとは何でしょう?
ひとの体は、外部から侵入した外敵と戦うために免疫機構を備えています。この反応が過剰に起こって病的状態になることをアレルギーといいます。種々の花粉が原因物質となっておこるアレルギーが花粉症です。

花粉症の原因は?

花粉症の原因花粉症というと、スギ花粉を思い浮かべる方が多いようです。しかし、日本には、スギ以外にも、花粉症をおこしやすい植物の花粉がほとんど年中飛散しています。
代表的なスギは1月から5月まで、最近増えてきたヒノキは3月から5月まで、これらの花粉の時期が済むと、今度はイネ科の花粉の飛散が始まります。スズメテッポウ、カモガヤ、イネなどが、時期は異なりますが、4月から9月ぐらいの間に花粉を飛散させます。秋になると、キク科の植物の出番です。ブタクサやヨモギが8月から10月に花粉を飛散させます。
このように、花粉症はほとんど年中おこる可能性があると言えます。

花粉症ってどんな症状?

花粉症の症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど風邪の症状と類似している点が多く、最初は風邪と間違える方も多いようです。風邪と花粉症の最も大きな違いは、花粉症では熱が出ることはなく、目がかゆくなったり、涙が出るなどの症状があることです。

どうして目がかゆくなるの?

ひとの目には、約5,000万個の肥満細胞と呼ばれる細胞があります。花粉症のひとの目に花粉が侵入してくると、この肥満細胞が活性化され、細胞内の顆粒が放出されます。それと同時にヒスタミンを主とするさまざまな炎症を引き起こす化学伝達物質が放出されます。一方、好酸球という白血球の一種からも炎症物質が放出されます。これらが目のかゆみを引き起こします。

花粉症の予防はできる?

花粉症の予防最近の研究の結果、花粉飛散開始の2週間ほど前から、抗アレルギー剤の予防投与を行うと、花粉症の発生を抑えることができるか、発症しても軽症で済むことがわかってきました。
ハマノ眼科では、花粉症に対する予防投与(医学的には初期療法と呼ばれます)を行っています。
代表的なスギの花粉の場合、例年ですと関西では2月の中頃から花粉の飛散が始まりますので、1月末頃から点眼を始めます。イネ科の、例えばカモガヤにアレルギーのある方でしたら、4月の中旬ぐらいに受診すればよいでしょう。
しかし、年によって花粉の飛散時期が前後します。テレビなどの花粉情報に注意して眼科を受診して下さい。

花粉症の治療について

眼科では、ほとんどの場合点眼薬を使用します。点眼薬は、その作用によって、肥満細胞からヒスタミンなどを出すのを抑える作用のある肥満細胞安定化作用を持つもの、出てしまったヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン作用を持つものに分かれます。
また、症状が重い場合には、ステロイドを含む点眼薬が処方されることもあります。眼科医が診察して、症状に応じて処方する点眼薬の種類を決定します。

コンタクトレンズをご使用の方へ

花粉症の時期は、花粉や目からの分泌物などによってコンタクトレンズが汚れやすく、そのためにかえって目のかゆみなどの症状を起こさせることもあります。コンタクトレンズに付着した汚れは、直接目に触れるため、結膜炎の原因にもなります。
花粉症の時期は、1日使い捨てのコンタクトレンズにするなど、普段よりも注意して目を清潔に保つようにしましょう。

花粉症についてのおすすめサイト

参天製薬 「目の情報ポータル - アレルギー性結膜炎」